2014.12.15
トイレの広さ
コーディネーター姐御(あねご)よしつぐです。
リフォームを担当しているお家の近くにあるスーパーでトイレを借りました。
「せ、狭っ!」
トイレが狭い。
トイレ空間が狭い。
買い物もせずに文句も言うのも何ですが...。
洋便器に腰かけようとすると目の前の壁に鼻の先が触れそうになるほど壁が迫ってくる。
触れたくないので、そろりそろりと気を付けながら座りました。
だけど、
こういう空間に遭遇するとコーディネーター姐御(あねご)はうれしくなるのです。
人は座るときに前傾姿勢になるので便器の先端から前方の壁までの空きは50㎝以上必要、
最小でも40㎝以上離れていないと壁に頭が当たり使いづらくなります。
検証してみましょう。
鞄の中からメジャー(巻尺)をとりだして便器の先端から鼻を擦り付けそうな壁までの寸法を計測してみます。
・・・・27㎝でした。
ついでに空間の奥行を測ってみると1m7㎝でした。
おそらくスーパーのリニューアル工事でもともと和式トイレだったトイレブースの広さをそのまま洋式に転用したのでしょう。
和式トイレは洋式トイレほど奥行を必要としません。1m位あれば問題なく使用できます。
問題なく使える洋式トイレの奥行は1m20㎝、(理想的には1m35㎝以上)ですので、このスーパーの場合13㎝ほど不足しているようです。
13㎝というとあまり差がないように思えますが、コンパクトな空間の中で人が動きますのでトイレのような小さな空間の10㎝の差は
リビングなどの広い空間の10㎝の差と比べものにならないくらい快適さに差がでます。
なので、トイレ空間のリフォームプランをするときは、まず現地調査で正確に空間を実測し、提案する器具によって
空間が狭くなったりしないか?などを考えて慎重プランニングします。
普段トイレを使うときに前の壁の存在なんてあまり気になりませんよね。
「ふつ~に使えている」状態。
それは実はよく考えられた空間なのです。
よしつぐ